2011-01-01から1年間の記事一覧

フクシマ原発事故の「自主避難者」が抱える問題

僕とつれ合いは、2年前から蔵王ダム(山形市)の近隣にある少し大きめの古民家に住んでいます。何人かでシェアして住んでもいいぐらいの大きな家に、縁あって住むことになったのです。 3月11日、震災が起こってまもなく原発事故の報道が始まりました。そ…

《そしてわたしたちは、どんなエネルギーを どのように使っていくのか》 〜エネルギーと環境をめぐる3冊の本〜

偽善エネルギー (幻冬舎新書)作者: 武田邦彦出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2009/11/01メディア: 新書 クリック: 79回この商品を含むブログ (31件) を見る武器なき“環境”戦争 (角川SSC新書)作者: 池上 彰,手嶋 龍一出版社/メーカー: 角川SSコミュニケーショ…

山形県出身作家の作品を読む その1 阿部和重 『ピストルズ』

ピストルズ作者: 阿部和重出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/03/24メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 167回この商品を含むブログ (109件) を見るもうすぐゴールデンウィークを迎えようとしている、4月も終わりに近づいた頃、久し振りに若木[おさなぎ…

若者たちにとって「地域」とは何か

■2年前、山形県からの委託を受け、県内各地でユニークな取り組みを行っている若者たちの地域活動グループを10団体ほど調査・取材し、その内容を一般向けにまとめた冊子を発行した(ぷらっとほーむ編『地域のつくりかた! やまがたの若者たちの地域づくり…

音楽と駄目人間 〜石とか転がっちゃえば良いんじゃね〜1枚目:「Bringing it all back home」

BRINGING IT ALL BACK HOMEアーティスト: BOB DYLAN出版社/メーカー: COLUM発売日: 2004/03/29メディア: CD クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る2ヶ月ほど前のこと。引越しに伴い、友達に使わなくなったベースをもらった。ネックも若干曲がった…

「早く治す」ことのリスク

街場のメディア論 (光文社新書)作者: 内田樹出版社/メーカー: 光文社発売日: 2010/08/17メディア: 新書購入: 37人 クリック: 520回この商品を含むブログ (193件) を見る知人の紹介を受け、昨年末からとある治療室(整体)に通っている。普段の生活における動…

海のものと山のもの そして、それをつなぐもの

山の形をした魂―山形宗教学ことはじめ作者: 千歳栄出版社/メーカー: 青土社発売日: 1997/05メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (1件) を見る月 人 石 (こどものとも傑作集)作者: 谷川俊太郎,乾千恵,川島敏生出版社/メーカー: 福音館書店発…

おどりこ扇ちゃんがゆく2 「それはせんせい〜♪」の巻

「先生! と元気に駆け寄ってきてくれた女性がある。ああ、扇さんだ。変わっていない」久々に再会した高校時代の恩師。ブログを始めたので…と恥ずかしそうにおっしゃっていたので覗いてみると、なんと私のことが書いてありました。まるで先生からのお手紙で…

「制服」に見るヤマガタ

宮城から山形に来て、家庭教師を始めて10数年。中高生とかかわってきたなかで考えることや思うことを書いていきたいと思います。今回は、高校生の制服のこと。まずは男子の制服。山形に来て驚いたことの一つが男子高校生の制服で学ランが多かったこと。自…

おススメの本しょうかい 『フォトモ:路上写真の新展開』

フォトモ―――路上写真の新展開作者: 非ユークリッド写真連盟[ 糸崎公朗+森田信吾]出版社/メーカー: 工作舎発売日: 1999/11/30メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 67回この商品を含むブログ (5件) を見る タイトルにある「フォトモ」とは、「フォトグラフ(…

よあけのにおい。 過ぎてしまえば、みな美しい 〜においをめぐる、きおくのさまざま。

生まれて初めて一睡もせずに夜を明かしたのは、小学校4年生の夏休みのこと。図書館で借りてきた12冊の偉人伝記シリーズを一晩かけて読み通す計画を立てたのだった。 いつもは、午後8時には消灯という“おやくそく”だったので、夜から朝にかけてのながいな…

どんどん焼き屋の歩きかた

ヤマガタを代表するソウルフードと言われるどんどん焼き。現在では「B級グルメ」としてメディアに取り上げられることもあります。 しかし、ソウルフードなどと言っても、お祭りの時に屋台で出ているときにだけなんとなく買ってみる、くらいにとどまっている…

記憶の欠片

The Days After 東日本大震作者: 石川梵,石川 梵出版社/メーカー: 飛鳥新社発売日: 2011/06/24メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (4件) を見るこの小さな声を、もっと多くの誰かに、届けられたなら。今にも消えてしまいそうな、はらはらと…

こころのわ

巨大津波が襲った3・11大震災―発生から10日間の記録 緊急出版特別報道写真集出版社/メーカー: 河北新報社発売日: 2011/04メディア: 単行本購入: 13人 クリック: 497回この商品を含むブログ (14件) を見る私は、あの日、生かされたのだと思う。 あの日の、あ…

おどりこ扇ちゃんがゆく1 「そうだ、やまがたかえろう」の巻

イーハトーボの劇列車 (新潮文庫)作者: 井上ひさし出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1988/01/26メディア: 文庫 クリック: 24回この商品を含むブログ (4件) を見る扇(せん)と申します。とある師匠の元、日本舞踊の踊り手として修業を積むふつつかものでござ…

「《いま、原発を考える》 〜放射能と原発をめぐる3冊の本〜」 角田春樹

内部被曝の脅威 ちくま新書(541)作者: 肥田舜太郎,鎌仲ひとみ出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2005/06/10メディア: 新書購入: 46人 クリック: 1,079回この商品を含むブログ (66件) を見る放射線と健康 (岩波新書)作者: 舘野之男出版社/メーカー: 岩波書店…

「過ぎてしまえば、みな美しい 〜においをめぐるきおくのさまざま」 角田春樹

◆はるのにおい 新しい教科書のにおいが好きだ。 まあたらしい紙と、インクと、のりの匂い。そして、あの美しい長方形のたたずまいも。よれていない、まっすぐな角と直線。手の上でざっとページを弾いて、立ちのぼる空気を吸い込む。新しい「もの」の匂い、新…

書評 『災害ボランティア論入門』 滝口克典

災害ボランティア論入門 (シリーズ災害と社会5)作者: 菅磨志保,山下祐介,渥美公秀出版社/メーカー: 弘文堂発売日: 2008/12/01メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (2件) を見る災害NPOの活動がはじめて大規模に展開された1995年の阪…

書評 『自然エネルギー市場』 尾崎万里奈

自然エネルギー市場―新しいエネルギー社会のすがた作者: 飯田哲也出版社/メーカー: 築地書館発売日: 2005/03/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 358回この商品を含むブログ (8件) を見る風力・太陽光・バイオマスなどの再生可能な自然エネルギーが、石…

『KAGEROU』 阿部恵

KAGEROU作者: 齋藤智裕出版社/メーカー: ポプラ社発売日: 2010/12/15メディア: 単行本購入: 12人 クリック: 1,620回この商品を含むブログ (196件) を見る「昨日買った『かげろう』だけど、齋藤とかいう人の本だったんで、水嶋ヒロの『かげろう』に交…

「絵本の時間 その1 『フレデリック』レオ・レオニ(好学社/1969)」 古田茄子

フレデリック―ちょっとかわったのねずみのはなし作者: レオ・レオニ,谷川俊太郎出版社/メーカー: 好学社発売日: 1969/04/01メディア: 大型本購入: 4人 クリック: 91回この商品を含むブログ (63件) を見る大きな地震があった。寒さに耐え、食べるものにも不自…

「3/11〜3/20」 松村勇気

宮城県多賀城市にある実家が津波の被害にあった。実家のマンションの1階も、近くに住む兄の家の1階も水に浸り、そこにまた住めるようになるのかわからないらしい。父母、兄夫婦、甥は今(3/20現在)も避難生活中。 自分も地震の前日に多賀城に帰省し、…

「「居場所」という希望」 松井愛

私はいくつかの仕事を掛け持ちしているが、より重きを置いているのが「居場所づくり」の専従スタッフである。年齢も、性別も、これまで歩んできた道のりも、今置かれている環境も、全てが違う多種多様な人びとが集うことができる「場」を用意し、そこに来る…

「本屋と本と私」 古田茄子

おおきな木作者: シェル・シルヴァスタイン,Shel Silverstein,村上春樹出版社/メーカー: あすなろ書房発売日: 2010/09/02メディア: ハードカバー購入: 11人 クリック: 84回この商品を含むブログ (54件) を見る無農薬の旬の甘夏を手に入れたので、マーマレー…

「地域に「社会」をひらくこと、あるいは移住者受容の社会学。」 滝口克典

遅筆堂文庫物語―小さな町に大きな図書館と劇場ができるまで (日外教養選書)作者: 遠藤征広出版社/メーカー: 日外アソシエーツ発売日: 1998/06/01メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (2件) を見る現在、山形県の委託を受け、Uターンで山形…

『ひまひま』01号の印刷完了!

本日17時より、滝口と齋藤とで、山形市市民活動支援センターにて『ひまひま』01号の印刷をしてきました。3時間かかって、500部すべての印刷を完了してきました。製本作業は、明後日28日(土)の11時より「ぷらっとほーむ」にて行います。完成品…